ChatGPT と戯れる日々で感じたこと
所感
数年前から GPT-3 の存在は認知していた。
きっかけは、自然言語処理 AI がブログ記事を掲載して、人間のような見事な文章を生成した Webニュースだった。
それから 3 年ほどで、だいぶ逞しく人間の未来を大きく左右する姿まで成長していた。
私も仕事で自然言語処理(NLP)分野を触っているため、日本語でも大規模言語処理AI を自然な形で触りたいと切に願っていた。
そんな感じでワクワクしながら ChatGPT リリース日に触り始めた。
そっぽを向かれながらも、仲良くコミュニケーションしていくことが少しずつでき始めてきたので、記事を書いてみる。
出会い
チャット AI を触ったことが乏しく、リリース日から触り始めたものの「なにを話かければいいのか?」が思いつかず当たり障りのない会話をおこなっていた。
仕事の癖で、よく「情熱大陸」と言う番組名をデータのサンプルとして利用している。
ひと昔までの自然言語処理では、「情熱大陸」は「情熱」「大陸」と分割して解析されるため、どの程度まで行けるのかを確かめるために手癖のようにタイピングしていた。そして、初めての会話(プロンプト)がこちら。
「情熱大陸を知ってい」
あっ...
Enter キーを間違え押してしまったため、言い直しを待ってくれず、返答を考え始めてしまった。なんとも無礼な初めての会話であった。
そして、生成される文章が Web 上で表示されていく様を目撃して、これがメディアなどでよく見る The・Computer って感じでたまらない w
初手で出した「情熱大陸」をテレビ番組があることを、悟っていた。
とてもじゃないけど、す ... すごい。と声がこぼれてしまった。
裏切り
意気揚々と ChatGPT と戯れる日々。
少しずつ、AI との会話に慣れ始めていた。
AI との会話からアイデアが溢れていく経験をし、おすすめの旅行先を教えてもらい仲が深まりつつあったある日、信じきっていた ChatGPT が嘘をついた。
すごいすごいと褒めていた AI にも弱点があった。
それは、学習が弱い箇所(最新の情報や希少な情報)に関する会話でより自然な形で事実と異なることを生成してしまうところだった。
「おすすめの旅行先を教えて!」の会話には正直に答えてくれたものの、「新宿にあるオススメの居酒屋を教えて!」の会話には Google Map にも載っていない居酒屋をつらつらと教えてくれた。AI の世界にはあるのかな。
この経験から、個別具体的な事例に関する質問等は向いてないと確信した。
ChatGPT を活用していく
これからは弱点を愛でながら、成長を見守っていく方針だ。
大規模言語処理 AI の成長にともなって、Chat系 AI との共存には 人間も会話内容(プロンプト)をより密なコミュニケーションが必要になっていくことを感じる毎日である。
理想的な コンシェルジュ AI が身近になり、時には厳しく時には優しく人間の未来を豊かにしていく時代も、もうそこまで来ているはずだ。